だまし方


あどイドいね。
やめだ。(あやめた、の意か)
などと言って、いないふり、いなくなったふり。
実際は、闇討ち計画を続行中なのである。


ログばりいいな。
ログばり悪な。
地下室放送はすべて、長島町関係者の人等に、仲間が大勢いると思わせるためのにせアナウンスである。
お仕事に練習してきて、今そこで任務を果たしている勤務員の声なのである。
見せ掛けでは分からない、残忍で無神経な、夜盗だまし討ち作戦である。


組織活動殺人作戦を非難することまで言って、味方みたいに思わせ穴に誘い込む。
何でも言って身を寄せる、という手口がある。何か頼めそうだと思わせられるのである。


たまねぎ手口。
次々と別の人が現れて、前の人のことを言っては、自分はイドでない、自分は安心できる、と思わせてしまい、穴に誘い込む。
あるいは、もう一人地域の立派な人が出てきて口を添える。
和尚さんだとか塾の先生だとか生まれ換わった伯父さんだとか他所の家の奥さんだとか。
実に真面目に罪がなさそうに、日本人の生命財産を奪わせようとする。



日本人は今まであまりに人を疑うことを知らないできた。
これからは、まず身の回りの人間からペテンを嗅ぎ取るシャーロックホームズになろう。
どこの地域、町にいても、世の中を編むように、必ず見分けるべき人間が身近に並んで声をかけてくるような日本国なのだ。
馬鹿にならない人数である。


従って返し作戦に誘われないで、まず真実を見抜くことによって、一歩一歩国民の安全を高めて行き、とりあえずも被害者を出さないようにすることが、落ち着いた成人の取るべき最善の策であり、人の世の常道であると思う。