謎の 「節刀」 というものについて推理する。

 そのような刀が本当に存在していたのか。
 誰が誰に。
 見当であるが、八幡事件直前、故郷の英雄黒田公との衝撃的な出会いの場面において、信仰心篤い者の子孫に対して行われたものと想像する。
 字を読めない同郷の不運な者にすでに書面を与えて、大命令を下していた事は知れていた。
 その際に更に 「節刀」 の儀式まで行っていたものと想像される。
 公は本気で、彼の者に名誉が渡り、首尾良いことを願っていたのである。 二条城御一統以後一連の大企画である。
 信心深い業績ある者は正しくは名誉あるばかりの者である。
 「表具」 儀式が厳かであれば、更に申し分ないことである。
 その刀は今誰の手に渡っているのか。 どのような刀であるのか、一度眼にしてみたいものである。