寺田寅彦は土佐の足軽藩士であった。

 別役実安岡章太郎と遠縁の間柄である、とウェブ記事にあった。 (国の重要文化財となっている安岡家郷士屋敷の新聞記事の紹介もあった。)
 早速写真サイトで確かめてみると、さすがに似ていた。 垂れ眉で、眉丘の盛り上がりが目尻を覆うような所が疑いようもない。 眉間も広い。
 珍しい先生方のお顔のウオッチング探偵ができたのであるが、続いて、寺田先生と同様全科頭脳の先輩である、英国人プリーストリについて調べることがあった。
 偶然であろうか、この大先人のお顔が、上記先生方一群のお顔の特徴とまことに通じ合っているのである。
 これは異な発見の一つである。 歴史の秘密を解く緒の多くと繋げることができようか。
 清朗自在な知的実体、プリーストリについて。
 牧師。 しかしキリストを普通の人間と見る。 余地のない唯物論者。 体が死んだら精神も無くなる。 聖書さえ理性的に読み直すべき口伝書と取るのでなければ、成り立たない。 何でも教える教師。
 物理学者。 電気についての研究の歴史と現状。 自ら多くの観察と実験を重ねる。 ベンジャミン・フランクリンとの出会いがきっかけであったという。
 化学者。 実験による酸素、二酸化炭素等多くの気体の発見。 
 フランス革命を支持して、国教派から攻撃を受け、アメリカに移住。 非国教徒の自由のために努力する。
 次に想像的であるが、このような人は、学問的な三位一体の Magi と呼ばれるにふさわしい。 特徴的に全科的ではなかろうか。
 Magi とは members of priestly caste という原義を持つ言葉であるという。 priestly, Priestley 
 (マギというと、ミマギ、縁者である、という方言があった。)  
 ベンジャミン・フランクリンも似通った顔の特徴の人であった。 トーマス・ペインも並べたことがある系列に入るだけのミステリーであったか。
 尚、寺田寅彦博士の言う 「粉体の力学」 というのは、早くから待たれている物理学の解決である、という囁きに出あうことがあった。 決まった方向がある。 氏は早まって向かわなかっただけだ、という言い伝えが届けられているのであるが、いずれ大学の研究室で、実験計算の上に追窮され得ることなのである。
 全部線で考える決着があるようである。 粒子が細い糸で相手方と繋がっている空間実態は、すでに研究室の現場で明るみにさらされているようである。 すべて大学の研究室で遭遇され、証明されることであり、成し遂げられつつあることと言えよう。
 更についでのことであるが、岡本綺堂の伊豆紀行文に、韮山周辺の畑地に竜巻が頻繁であるような記述があった。 これですぐ思いつくのはアメリカ中央平原でのハリケーンとの共通の地形環境である。 一方は富士山、一方はロッキー。 海風下に冷風がスルッと吹き込みそうな平原状況があって、継続的な上昇気流体の供給体制ができ上がっているということなのであろう。 (このような現象が物理的に現在し必要とされているというのではない。 これは部分的一パターンの珍しい観察体験があるということに過ぎない。 まず、同じ構造原因で考えることは間違いであろう。)
 以上、特徴的に Magi 的な偉人達の顔の特徴を更に探偵してみたら、あるいは、これは小さな偶然の一致との遭遇に過ぎなかった、という結論に至ることなのかもしれない。