代々木町六賢人、いや六軒人は、自分達の考え言葉が地下から湧いたものであることに、ある日気が付く事があった。

 口をそろえたように一様な、簡単な便発言を地下組織の触りであることも、容易に思い知らされる。
 今度は火を付けよう、と何度も考える時から、変だと思い始めたぜ。 そんなことはできっこない。 考えっこない。 
 頭、カトキチになってたよ。 地域の担当に加藤さんが潜っていることがあった。 「だあれのせいでもありゃしない」 とは言いきれない仕掛けがあったようである。 「だあれ」 を大連をなまって言った言葉とすれば、確かに、大連人の責任でもないことであった、という最後の真相明かしの言葉ともなっている。