ユリブリンナーがどうして丸坊主であるかを解く。

 タルチェ館で、男達の運命が振り分けられた。
 空手の師匠が登場するが、師匠は最後の審判者であるというより舞台出演者という役回りであったと思われる。
 師匠の言によれば、形の良し悪しである。 (その時一方は年少者で並べるにはバランスが欠けていたという情報がある。) 空手二段者には絶世の美人妻を世界中から探し求めて与えよう。 背高の、片隅には決して捨て置けない眉目秀麗の美男子たるべく。 パンダを製造するみたいに。 イギリス人は昔から交配選択に熱意を持っていた。 各種の殊更なる犬の形態を見よ。 全部交配魔術の成し遂げた所である。 北の人の顔の横幅がロシア館で一段と映画俳優会長顔となるが如きと一列である。
 頭の形サイズで振り分けられた者の運命は、死ぬるまで乞食扱いであったと観測することができる。 「パーチ」の者はどうしてか自立自給できない。 また、空手師匠の評価も災いして、やや形無しの体か。 アハの分は日本で回復しよう。 「木村功」代々の終始は背景の濃いものであったと推測する。 組織司令部から 「ホイドー」 と叫ばれ呪われ続けて来たのであろう。 ・・・一体全体、東洋人なぞに。 どのようにひっくり返しても、1730年前の上の家、主の色狂いは再実現してもらいたい。 世間知らずの少年に 「思い切って、棒に振ってしまえばいいのな」 などと思わせても。
 しかしまたユリブリンナーは、湯田町流説のスズメお父さんに眼の辺りなどが似せられた御登場であった。