前回に続き、西口神社社家の経歴について。

 六部強盗なぞとんでもない話である。 強盗疑惑因果物語が近年の運動下、国土的に纏綿としているのであるが、何かのメモ単語を興味本位に採取したことから始まったものと推理することができる。
 知り得る限り、上の家の人間はきまじめで正直者で、かえって人に騙される方であった。 後に小賢しく策略するタイプの子孫展開が計られるのであるが、実体はともかく表現的には逆の極端をめざした人間性の乖離である。 まるで絵に描いたような牛と鼠の差である。 奉仕精神とペテン精神。 こんな大きな違いが他にあろうか。 
 上の家の遺伝子は伝統的に、ずる賢くない、強欲でない、無償の奉仕精神に富んでいる、という所にある これは、井藤氏の先祖が座ろうとも、新選組鹿児島人が座ろうとも、揺るがざる個性である。 組織は実の所、藤原氏以来の西口神社社家人の本質を見抜いていたのであろう。
 上の家は物取りをしたことがない、これは一貫して断定できる西口神社家系の経歴である。 上の家の者はずるがしこく嘘をつかない。 人をだまさない。 西部警察を観れば文句なしに分かる。
 上の家の者の無償の奉仕精神を見逃してはいけない。 この意外な人間性を発見し信ずることによってのみ、いろいろな謎の解明が可能となるのである。