朝から会う


という表現も古い所縁のある言葉のようだ。
イギリス発であろうか。
早熟だ、という意味もあろうが、岳村での初取材時の噂話に遡るだけかもしれない。
朝から、強調して言う言い方である。一日一回の珍しい目撃を、なんだか朝から話してらけ、とか。当地独特の方言的使用であろうか。
アーサーから会うのだけ、という言い方もあった。
とにかくそんな事で、いろいろな朝駆け仕掛けを敷かれてきた世の中であった。
健は30代で意識不明全身不随の脳卒中に倒れ、篤子は20代でくもまっか出血脳外科手術2回予後生活者に落ち、コピー係りの者は3分の2は遅刻出席の高校生以来朝の洗顔を忘れてなんとも思わない者になっていた。(お情けで17回の遅刻数にしてもらって卒業している)