足跡人類学最新版 (Adams,B,D&K)

 門外素人であるが、百科事典からスケッチメモしておこう。
 一応、アーリア(Aryan)即ちイラン人(Iranian)インド人(Indian)の更に西方の一枝という推理説明がある。 エジプト(Egyptian)の画からすると、セムハム(Semite.Hamite)は顔が本来フラットな出来のようであるが、イラン人(Iranian)より、地中海人(Latin)との連絡を考えるべき十分な理由ではないようである。 鼻尖がふくれているという明らかな特徴はアーリア系(Aryan)である。 
 セム族(Semite)。 黒色毛。 直状狭鼻。 黄褐色。
 ハム族(Hamite)。 頭髪縮れが見られる。(混血によるか。) 口元細し。 鼻腔狭く鼻筋通り、鷲鼻。 やせぎす筋肉質。 褐色。 一部、熱帯アフリカ人(African)的な特徴に戻っていると言えよう。
 セムハム(Semite,Hamite)共、アラビア(Arabia)辺りでの、長い砂漠生活における適応進化を身に着けた人々と考えられる。 顔も平らな方が都合が良いのかもしれない。 モンゴル系(Mongoloid)の遺伝混入による平らさを考える根拠はどこにもない。
 アーリア(Aryan)、イランインド人(Iranian,Indian)。 鼻尖がふくれいる。 高身長。 目が扁桃形。(エジプト人(Egyptian)にも多いようである。) 濃色。
 地中海人(Latin)。 髪目黒。 中低身。 イタリア人(Italian)。 顔が細長いせいか、長頭タイプ。 遅くともローマ(Rome)時代からの住人で、北欧タイプ(Germanic people)からの派生ではない。
 北欧族(Germanic people)。 例外なくブロンド、青い目、明色。 イタリア人(Italian)と同様顔が長いから短頭派ではない。 ローマ人(Roman)に目撃記録されている「新」民族。
 東欧族(Slav)。 上記との兄弟ルーツもありブロンド。 ただし顔幅が大きく丸顔の所為か短頭グループ。 やや低身。 カルパチア(Carpathian Mountains)北麓からの出発と書かれている。 民族には必ず特定のスタート地点があるもののようだ。
 山岳派(Alpinist)。 青い目はないと書かれている。 褐色の髪。 短頭で低身。 やや暗い皮膚。 (空気の薄い所で暮らしてきた人達の証拠か) この山岳派は渡り歩いたようである。 トイツ人(German)はよく歩く。 中世の職人修行。 現代でも放浪旅歩きのモサはドイツの若者(German youth)の専売特許であると書いてある書物がある。 アメリカ人(American)などには及ばない根性がある、という説明であったが、根性というよりも先天性の発露というべきものなのではないだろうか。 
 以上遥か以前にヨーロッパ各地域に展開してから分化した、遺伝子的特徴によるグループ説明である。 ケルト人については中央アジア方面からの侵入発展したものであると特に記されている事がある。 Car、車の語源であろうか。 地中海人、北欧人等より古い住民であるとは言えないのかもしれない。  
 トルコ系(Turkish people)。 特徴から山岳派(Alpinist)の発展形と説明されているが、歴史的にはかなり遠くのシベリア南方(Siberia)からの足跡が証明されている。 山岳人(Alpinist)として冒険的に歩き発展した人々と考えれば符牒が合う。 丁落。 鉄肋。 突厥。 トルコ(Turk)。
 ついでに文字、金属器の発明者シュメール人(Sumer)。 幅広顔短頭型。 目がつぶらかで鼻大。 低身長、肩幅広く頑強。 ハムセム(Hamite,Semite)とは別系統のアーリア人(Aryan)か。 山に上ると背が低く顔も幅広くなるという事情があるのかもしれない。

 また東アジア人(Far East Asian)について。 中国人朝鮮人日本人はそろって、アジア人としては頭高大の顔型であるという。 従って中国人は中頭であるが、モンゴル人満州人の短頭性が世界的に幅大な顔形に因るのと異なって、朝鮮民族の場合顔が長い条件の上においても世界的に短頭的であるという記述があった。 かつて登攀人であったということでもあろうか。 京都大阪奈良岡山周辺の日本人は大陸的に短頭型である。 九州人は大方中頭派であるようだ。