岩手県湯田町は捜し当てられていた本物のエルドラドであった。

 マルコポーロの東方見聞録は、世界史を変えた最高峰の本であったと言えないだろうか。
 特にジパング、金の家、金の川、金の山の黄金郷記述と実際の存在は、世界唯一に大きなことであったと思われる。
 湯田町の人達よ、世界に向けて、山間の地はかつて世界史の原点であったという事を確信しようではないか。
 エルドラドはしかし、美観の地、肥沃千里の地にあることはない。
 正岡子規に近国無比と謳われた峡谷美ぐらいは確かにあったが、雪国峡谷を通じる国道スノーシェッダーの為に、最早再び眼にすることはできない。