1000年前には私達の先祖人数は何人いることになるのか。 

 何と、17億4748万3648人。
 単純計算の根拠。 一世代30年と設定する。 世という漢字が十を三つ重ねた形であるように、平均的に妥当な年数か。 1000年を30年で割れば、33代。 一世代毎に親の数は二倍、二倍と増えていく。 するとどうしても、藤原道長紫式部の頃には誰一人たりとも差別されること無く、先祖の人数を17億4748万3648人持つことになる。 これはおかしい。 日本にも世界にも17億の人間はいなかったはずである。
 この謎の解答は。 親は、常に、完全に無縁外部から現れているのではない。 むしろ狭い閉鎖社会内で親戚同士を繰り返して、1000年、500年を生まれ変わってきたのである。
 ある遺伝子の普及が地域一帯に速やかな例は、よく見られることである。
 話は別であるが、鹿児島から上がってきたこの間の上の家の父親の祖母が、当地白木野から江戸時代にも出発した人達の子孫の一人であったことは確かになってきたようである。 面影は竹下恵子さんにも似ているといえようか。 本来白木野の家の人とはどういう人か、といったら竹下さんを思い浮かべれば当りであることが、定かとなってきた。 
 その特徴が、少し離れた集落の、この、旧道沿い護摩壇神社旧家の子孫と知れる方々の顔形にも通じている。
 結局母親も父親も、当地の遺伝子と鹿児島の遺伝子の組み合わせ仲間であったのである。