沢内組と同時に、本内本家の家に上った人たちの特徴。

 背が高かった。 顔が長方形的であった。 
 この人たちこそ、ナポレオン及びワシントンと並んで、世界史偉人レースの日本国土の位置についた、いわば 「三銃士」 連のもう一方であった。
 西洋的にある流れでそろえられている人たちであったろうが、本内の場合は、すでにアジア人と混血して施設で生まれ育て上げられて来た人たちと考えられる。 移入人は皆同じ身の上であった。 
 その理由として、第一に、上陸すると同時に、怪しまれないよう、不自由しないよう十分に、日本語でも移住先の方言に馴染んでいなければならない。 今は電波習得というものがあるが、昔はその土地の言葉を教える者の用意の上に、身に付けさせるための日時、幼小の頃からのスタートを必要としたのかもしれない。
 第二に、西洋人因縁のレースであるとしても、日本では青い目をした金髪西洋人がスタート地に現れるわけにはいかない。 生まれた赤ちゃんの内、日本人に見えそうな人だけが選ばれ、育てられたものと想像される。
 だから移入人には、昔は特に、育てるから大変な日数と世話費えがかかっているのである。