再度、三枝氏の心象風景を確認する。

湯田町地においては、私はテニスをしたばかりで、精一杯行儀を良くしてきたんだよ、という簡潔なメッセージに与かっている。
机約束あったもんだもねぇ。 という心の収まり方であったようである。
テニス事件においては、確かに若い女性が一名生命を失っている。 精一杯の行儀といえど随分の乱行ではある。
空手道の拳で女性を脅して、でき得る限りの「人口集金」を果たそうという心積もりであったようである。
女性の遺体が上がっているのであるから当然警察の調べが始まる。 「純真爛漫な方である」という結果を表明して警察は取り調べを終える。
決定した心の純真爛漫な風景が感じられる。
そうか二条城会議があったのか、という落着であったようである。 (蛇も社交性を持ち出して可とさせたようである。 レールの上で轢かれてしまえ、カナヘビ、と簡単に立小便処分のものにして東京に帰る。 草むら中汽車車内の犯罪人逮捕、というJRの宿題のような仕事があった。 その廃棄物処分位からの回復であった。 隣に本家本元のお堂があるのに、と残念だったのであろう。)
とにかく真実は過失死であった。 首を絞めてるみたいに顔の辺りに手を当てていたという。 何とその目撃は地下室グループから為されたものであった。 間違いなくもっと深い企みがあったに違いない。 殴り脅されただけで成人女性が命を落とすであろうか。 警察官プロフェッショナルのカンは侮るべからず、正確であったと言うべきではなかろうか。
湯田澤内内において同時進行的に所々で殺人事件が起きている。 澤内先輩の大胆な仕事である事を昨日教わった。 上の家相続を自分が果たそうという狙いであったのかもしれない。 上の家に300年も暮らしてきたのは我らが三銃士の一人であった。 その仲間が獣どもに食べられ、辱められその地位を火事現場から焼け出されるようにして逐われている。 百獣の王の如くに、我等こそ代行者として、進学資金を拝領に生き物の村に乗り出そう。 アハでさえオレ湯田町で一番できない者の気持ちでいる家だぜ、オレ達が出るしかあるまい、何と言ったって、ただ一人南部藩士の格のある苗字なのである、ハイハイと借金してまで金を差し出すではないか。
ということで、湯田澤内村内においては、三枝氏は女性乱行の咎以外は無実であったという可能性が十分に成り立つ。
村内に三枝氏の子孫が何人おられるであろうか、上の家に種を下したかどうかは無用の詮索であろう。 家があり、親があるのであるから、当主身分の者にかえって如何様人間の屈辱を押し付けるようなものである。

次回は、東京都内における殺人疑惑についてその実情に迫ってみたい。


一関市釣瓶山 上の家の弟はこの山中何処かで19歳の命を落としたという。 本当かどうかは知れないが、40年近くも前の事である。 遺体はどこに運び去られたのか。