昔から、長く逞しい計画による、精力的な組織活動が、無知な市民や農民の生活現場地下に潜んでいて、眼には見えなかったが、毎日毎日の絶えざる作業によって人を操ってきたのであることを、しっかりと想像してみよう。
そうして百年も経って出来上がった人の順番の世の中なのである。
そういうことをすっかり忘れているか、気が付かないでいる人がいる。
この地下活動の不法侵入性にまるっきり無反省でいるのである。
そして小さな損得で怒ったり、敵を間違えたりしてしまっているのである。


このイギリス人の下さる白状というものが、きれいな、損得の各々の自覚に資するばかりでなく、事の始末に向かう揺るぎない一歩とこそなるのであればいい。