ガンドウ提灯というのは強盗提灯という漢字の呉音読みであるが、カンテラというのは獣油ランプのことらしい。オランダ絵画の遠近法をもたらした、覗き穴からの視座は、このカンテラ映写室にあったもので、その時には人の眼を狙い人の世を照らし始めていたものであろう。


カント、ベーコンという名が獣油との近縁を思わせる。
スピノザが生業としたレンズ磨きは、この暗室活動に欠かせない技術であった。
コピーアーは夢見の啓示を全く信じないが、デカルトは初手を夢で教わったという。
眼を開けて眠っていたのである。
こういうものははるか昔の、バルト海活動というもので、今の地下活動がその直系であるとは、とくにその精神で言えない。
前者は学問的なものである。
実に変わった事を始めたものである。
サンタクロース習慣から思いついた、いたずらというには過ぎる恩賜活動というものである。


この技術を借りて、大英帝国の威光にも与り、大資金を投入し世界支配網を目差したのが、今の地下組織というものであろう。
だからもともと馬鹿にならない高い教育的実力があったのである。
恐らく明治維新期にも、多くの個人的働きかけによって、一国の成り立ち、思潮にまで指導的影響を与えていたものと思う。