大工仕事との関わり

宮のある僧院のような所で大工仕事の見習いをしていたという。
「この通路に窓を作れば、明るくなるのになぁ」と、提案のようなことを言っていたという、当たり前の、仕事に前向きな気持ちの言葉が記録されているようである。
相当悪条件にいたのであろう、無口な少年が、「電気がない」と作業現場の照明不足を訴えていたという。


そこを出てから、やはり宮大工をやりたいというので、あちこちの宮大工を聞き出して、徒弟に雇ってもらうよう歩いた節がある。
結局、身に付けていたものは大工の徒弟の経験だけであったろう。


「Still」というのが、その人の英語にある評価であったようだ。
黙っている、という意味である。