ホニアル地震があった


 「死者があまり出なかったのでホッとした」と西洋人スタッフが語っていたという。殺戮好きの係官ではなかったようだ。


 ホニアルとはガダルカナル島にある。連想的にいろいろな言葉を思い出す。
 ありゃ、ニューギニアだじゃ、いや、その尻のガダルカナルだべや。評価が最低という意味である。いわばザマで整髪がないということである。島の名の発音の印象とその位置を借りた表現であろう。ガダルカナルという芸人の方がおられたが、そういう模擬でもないのであろう。
 一方、この間亡くなられた植木等さんだべや、いやドリフターズの長さんだべや、とGSのリーダー達に擬せられていたのだという。飛び抜けて背が高いということでもあるのか。後に垢抜けて素敵なお兄さんになられた武田鉄也さんも、スタート時はかなりガダルカナル的であった。ゾウリとか何とか相当汚らしい表現を受けていたものである。
 善く展開して大化けすれば、カーク・ダグラス並みの大柄の紳士になっているはずだ、という予想があったのであろう。
 確かに大様な善良な気前の好い一家の刀自であった事はあったのであろう。「あそこの者が刀自になる家だ」
 近隣の家と仲良くさせようという計画も潜入したようである。同じにしよう。差異なくして。隔てなくして。崔ないことにして。
 ニューギニアでもガダルカナルだべや、と言った人でも、その人が崔さんだと思ったからではなく、単純に整髪装い教育のない姿から、村上の家柄を卑しんだ表現だったのだという。