中国は、見立てるとすれば豚のように見え、半島は兎のように見え、日本は投げ込まれて横転している馬のように見えた。

 望んだことでもなく、見えてきたのでそのまま見立てたに過ぎない、一時の渾名であって、神経質に反対する程の意味を有さない、愛称如きものと考えられよう。
 中国なら、海老で鯛を釣る、の鯛とも呼ばれる。
 日本の渾名は馬以外に数々ある。
 蝦。 秋津。 芭蕉。 笛一吹き。 尺八。 短冊。 一握の砂。
 この組織の地球規模な測量能力と、それを伴う国家計画とその遂行能力に気付かなければ、秋津といっても、三島といっても、日本全土のこととも思えず、大和地方の特徴や、瀬戸内海の小さな島のことを考えてきたのが、今までの古代史研究であった。
 それぞれの島の特徴を表現して、三島が九州四国本島を指していることを明かす、漢字表記名が史書に残されている。 四角な島、洲崎無数に並ぶ島、富士山のある島。