牧童グループ、ナポレオン、ワシントンと並ぶべく待たれている人達のルーツについての推理。

 いくつかの理由から、脱走兵であったと考える。 牧童というのは、後の身を隠す為の境涯であったのだろう。
 アジア人としてのルーツは、恐らく宗教関係者ではなかったかと推定している。 宗教関係者を呼ぶということはよくあるようである。
 ゴム輪を指にしていることがあったという。 推理探偵の勘であるが、誰かが、指を顔に当てないよう、指を噛む癖を着けないよう、計らった躾をしてくれたのであろう。 周囲では、結核作戦が猛威を奮って勝ち誇っていたのである。
 しかしゴム輪はまた、その人達のルーツをも語っていたのである。
 口琴演奏で儀式を務めとしていた人達ではなかったか。 音もそっくりゴムでも震わしているような音に聞こえ、口の近くで動かす手もゴム輪のようなものを広げてでもいるように見えたのではないか。
 サハ人であったか。 アイヌの人もよく演奏していたようである。