旧全世界史計画の奥義は日英双生児発展に置かれていた。

 この古い基本計画が、ある時に至って振りほどかれご破算になった、という大事件経歴が世界史の裏に潜んでいるのである。
 計画の実績はどのくらい昔にはあったかというと、奈良の時代にはあった。 そのくらいに古い計画と破綻であった。
 その跡として、今に残る証拠のいくつかを並べてみよう。
 漆喰建築。 しかし、今こそは世界に並びなく英国に顕著であるが、奈良時代と直接繋げられる関係にあったかどうかは不勉強である。
 藁葺き屋根家屋。 管見に過ぎるかもしれないが、芸術品たる藁葺き屋根民家はやはり日本とイギリスに限るようである。
 日英基本単語の相似。 寺田虎彦氏もいくつか並べておられた。 まじめに取り上げるとなると、馬鹿にならない程の、いわれ不明な英単語類似数を提示することができる。 挙げられる言葉は、必ず古代から使われてきた基本重要単語であって、現代においても日本語の不可欠な日常語を成している。
 日英直接関係の証拠として、明らかに日本語だけにあり、中国語朝鮮語とは重ならない。 また明らかに英語と最も近く、ドイツ語フランス語となると遠くなるか見えなくなる。 このことは多くの例を一覧するのでない限り説得力を有さないのかもしれない。
 剣と弓馬の騎士道、武士道というのも、西欧と日本との相似的な出で立ち姿と思われるが、これは英国から発した理想像のものと特定することはできないのかもしれない。 騎馬の術は中央アジアから、騎士道の物語と共に英国に伝えられたものである、という説明がウィキペディアに載せられていた。 このようなスキタイ人の姿に歴史創作家の意欲が湧いたのであろうか。
  歴史制作の証拠物件か。 ここに何年も前から画像がコピーされ残されていたということは、この絵が世界史設計家の創作欲を刺激した証拠の一品であるという歴史の事実を差し出していることなのかもしれない。
 しかし歴史地下制作活動は、英国王朝の下に発見される。 
 その探偵発見時の個人的な対応を記念として、ヨーロッパの国々がその役割を現代に至るまで負わせられているのではなかろうか。
 アイルプロフェッサー。 錯誤迷走の後に、これは喜ばしい推定であった。 腑に落ちやすかった。 世界の全学問全精神が牛耳られているという驚天動地のその主体者は一体誰なのかという、地球一個の不覚原因実体の初追究なのである。 アイルランド人こそアメリカ合衆国の柱たるべく、追放令を食らったことのあるアイルランド島の歴史ではなかったか。
 何と言ったって、こんな事ウプサラの北欧の仕業に決まってらや、と深く思い込まれた時期があったらしい。 よってわざとらしくも北欧二国はノーベル賞の授与国を任ぜられているのである。 (日本では北欧人タイプの教師がそろっていた時代があったような気がする。 二十四の瞳はその先生姿なのである。 ノーベル賞ではないが、基本教育の授与者。 英語の先生というような北欧タイプのアメリカ人の登場もあった。 特別上の家の者の先生としては、地下に警察を呼んだ先輩としてのご登場もあったという。 青玉を授与でもしているようなカーリング競技はスコットランドで始まったものらしい。)
 世の中を他所にしたような、すっとぼけた世界現象の酔狂な釣り人は、きっとスカンディナビアンかカナディアンに決まっている、ともはや余地なく思い込んでしまった方がおられたのであろう。
 デカルトの北欧宮参りというのは、あるいはその発覚探偵中の王家間の探索企画であったのかもしれない。
 ついでに、当然ドイツも疑いの候補に上ったはずである。 ありゃ話にならないや。 現実的な理数の人間じゃないや。 以後超越世界人国の運命を服し、超絶的音楽、哲学及び物理学賞をひたすらに授与され続ける。 (「現実的なものが理性的なものである」 「アレスインオルトニングの超人的現実」等)