白が欲しい、とがんばられたため、今度は未知の国の白木野村を見つけたのだろう、というご連絡があった。

 白木野だってグリーンじゃないか。
 何だか雲海のようだな。 (という観察発言に基づく 「雲海」 ネームなのだろうか。)
 お前というものを観察しているのは、昔の犬倉山にいた俺たちだ。 このように鑑識判定に郷土を歩いたってことが分かるな。
 お前というものはどうしたって背が低い。
 それで近くに金と銀と銅も見つけられるかもしれないが、この場合どうしたってフルネームがない。
 見た時背が低い。 そしてどう見つめても見定めつかない霧の中である、というのが、鏡に映した全身像である。
 後に、日本国第一等の源氏由来を、神社下で 「強盗」 できるのがいる、というので狂言を演じさせられた人がいたようである。 日本国土に二軒しかない、と言っておられたそうであるから、少なくとも二人は生き延びて帰国していたということになる。 源氏由来は自然にあったことで、強盗したのではない。
 江戸時代に、疫病作戦に遭わされて、無理矢理にも人員を派遣させられたようだという推理報告がある。 沿海州の町村でも、今日、似たような駆り出し作戦があったのではないかと疑われているという。 
 裏日本の秋田山形から岩手の白木野まで、独特の藁人形文化が伝えられていて、白木野では疫病封じ専門に村の入り口に掲げられている。 白木野の人形は武士姿で刀を差しているところがユニークである。
 結局、白木野発の人達は一人残らず拒まれたようである。 世界の偉人となった血の一滴もなく、散ってしまったと言えるようである。
 世界の歴史上、実もなく嘘の名前だけ言われて、後は仕返しみたいに追及され滅ぼされるのでは踏んだり蹴ったりではないか。
 西洋に向かった白木野発の人達は、鑑識判定に完敗し、中国西域行き以外は日本海の水に溺れ死に、ガラス越しの夜明けのマヌカンのように間抜けにも自分の人体をさらけ出していたのである。 幾人とも知れず。 今日の日本の定番、シャケ弁当、ノリ弁当というのも、彼女らを追悼してあるものなのかもしれない。