一関市東方に館ファームグループの敷地が点々と並んでいる。 そうか国道と言っても間道級の街道に沿った、丘の上の農家屋敷ということか、

というアイディアなのかもしれない。 館、というのは、原レポート文字の屋敷にこだわっているのである。
 井藤氏先祖が1730年頃に上の家に入った後、「何で本内は今頃、屋上屋の家を建てるのだ」 といった岩沢側の疑問の言葉が残されているという。 組織から、期待していた通りの邸を立てるよう指示されたことがあったのであろう。 ちょうど館ファームの丘の上に建てられているような邸風のものではなかったか。
 そして、旅館業を営もうとしたことがあった為に、今、館チェーンもホテルを経営しているのではなかろうか。
 また、館グループの目玉の一つにサファリがあるのは、かつて上の家は高く止まる気構えに、元からいた部落の住民達を生き物呼ばわりしていたことがあったという。 そのいわくの採用なのであろう。 共同村民を獣呼ばわりしては庄屋になれるはずがない、美空ひばりさんの最後のステージ姿そのままに、焼け出されて髪ボーボーとした夜逃げ人同然に上の家を出て行く結末に至る。
 井藤氏は本内集落において館ファームプランに与り、黒沢尻に出てからは、賞金王の渾名の如く、一直線に邸、邸の待遇路線を走ることになる、といった 「やしき」 因縁のストーリーが明らかとなった。