送り狼・室町江戸時代のお伽草紙辺りから見られる、日本語だけの言い習わしのようである。

 手元の辞書にも記憶にも、西洋と中国に先例となるような表現は見つかっていない。
 周時代の原点において、日本語送り狼の意味で日本をどこかに運ぼうとしたことを明かす証拠となるものを未だ聞かされたことがない。
 見慣れない顔の者が指を切ってもらいたいと言うのを聞いて、誰が驚き怪しまないであろうか。 元々、成約が難しい渡世人側の注文内容であった。 下に、渡世人周夫の顔を想像させるような、珍しい殷(商) 時代の人面青銅器と、人面鋳型。
  
 その間にも、北嶋三郎氏そっくりの、眉毛黒々とした、造作小柄な愛嬌のある若者が歩いたこともあったのであろう。 湖の多い江蘇州の在郷からスタートした一団ではなかったか。