次に、上の家代々の神官様のお顔を想像してみよう。

 上の家代々は紀氏の家系であるから、上の家の顔を問うことは即ち古代史の有名人である紀氏の顔を覗うことである。
 やや断定的な記述となるのであるが、ここは歴史学的証明の規準に拘束される場合ではなく、警察捜査のプロファイリング作業を見倣って、とりあえずも組織の自白証拠を基にした真実と事実の認識と構築にトライする場合である。
 紀氏は古代史の記述では武内宿祢の子とされている。 先祖を武内宿祢の子とするのは、ある種の最古級貴族達の規則のような揃い方である。 大和近辺の土地の名をその氏名とする豪族の場合が多い。 紀氏の場合、その名が示すように紀の国との縁が語られている。 
 紀氏は元紀の国の豪族であった、と言い定めることができないであろうか。 和歌山県の人なら馴染みの人が大勢いる。 湯川秀樹氏もそうだし、紀子様もそうである。 藤原紀香さんもそうであれば、坂本冬美さんもそうである。 天童よしみさんもそうであれば、小説家の中上健次氏もそうである。 歌人道浦母都子さん、歌手の田川寿美さん、俳優の太地喜和子さん、富司純子さん、小西博之さん、スポーツ選手なら東尾修監督に栃乃和歌清隆親方、政治家には片山哲首相に、竹中平蔵氏に二階俊博氏、・・・そしてもっと大勢の県人が他県に転出していて、テレビや新聞に登場する活躍をしてきたのではなかろうか。
 三島由紀夫氏(由紀夫の名前がこのことを暗示しているようではないか)、小沢一郎氏、金丸信氏、田中角栄氏、栃錦横綱若乃花親方(和歌の花じゃないか)、双葉山横綱豊山時津風理事長、吉本隆明氏、西郷輝彦氏、徳光アナに江川卓投手、江夏投手、太田光氏、芥川龍之介氏、マジック界総勢、ダウンタウンお二人、三谷幸喜氏・・・(誹謗中傷に当たる場合はお許しを請います。 人間思わぬ何かの縁を賜ることがあるものでもあれば、そういうこともあろうかと軽く受け流していただける以上の望みはありません。 人の結びは異なもの八岐のものとでも申しましょうか。)
 以上から察すれば、上の家の神官様のお顔は丸顔であることが十分に期待できる。
 ここに筆記者の個人的出会いの記憶が重要証拠として持ち出される。 中学時代の担任で数学科の先生であった。 聞かされる所によると、先生は自分の出自の誉ある由来についてはっきりと自覚されておられたようである。 そのご自分の名前も長嶋紀一であった。 古代豪族紀氏の者として居残り組一番の者であるという命名ではなかろうか。 藤原氏勤務時代における自分の所在場所を明確に指差す程に、往時の事をありありと語り聞かされておられたようである。 
 顔形だけの事であるが、ダウンタウンのお二人の背の低い方を思い出しているようであるが、そうではない三谷幸喜である、と言いたいが為に三谷幸喜氏はTVに顔出演しておられるのではなかろうか。 ダウンタウンではわざとした演出意図が感ぜられる。 TVをつけてダウンタウンに出会うたびに、丸顔の方の顔キャラクターが口にした 「今はこういう形で出ています」 というセリフが思い出さされる。 ダウンタウン自体も顔を出していればいいという出番であったようだ。
 元上の家の組織子孫達は今回一段と肌の白さを加えているように思われる。 フウ(封)していたというのであるが本当なのかもしれない。